それは、非難ではない

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緩和ケア病棟長期入院できないの記事で言いたかったことは「ほら、日本の制度最悪だろ?」ということではなく、この現状を踏まえたうえでどうしたらいいか考えようということだ。
医療介護連携は早急に進めるべきだし、緩和ケアは逆に早期からかかって話し合いをしたほうがいい。

「人生会議」もうまくやれば有効だし、「がんコーディネーター」のような伴走してくれる専門職も必要なのかもしれない。

少なくとも「何かに任せておけば自分の人生は安泰」という時代ではない。それを絶望と感じる人もいるだろうし、自立のための萌芽ととらえる人もいる。安楽死制度と絡めてコメントくださる方も多いけど、それも絶望から安楽死を求めるのではなく、自立した日本人として、生と死の問題を自己決定していきたいという要求の結果であってほしい。

嬉しかったのは「介護施設経営者です。こういった方々を受けていくために頑張ります!」という声をたくさん頂いたこと。
今回記事内では書けなかったが、地域ホスピスだけではなく、介護施設で素晴らしいところもたくさんある。それらが中心になって、新しい緩和ケアが生まれていくという未来もある。

タイでは、非医療者のヘルスボランティアとコミュニティナースが中心となって終末期のケアを担い、医師はかれらが必要と判断した時だけ助っ人的に関わるかたちだという。緩和ケアが全体的にそのかたちに変わっていくのも、それは良いと思う。今の病院中心の緩和ケアは、それはそれで弊害もある。

ただそれを進めるために、患者さん・家族や現場に痛みを伴う進め方になってほしくなかった、ということだ。


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川崎市立井田病院 かわさき総合ケアセンター腫瘍内科/緩和ケア内科

2005年北海道大学卒。家庭医療専門医を志し、室蘭日鋼記念病院で初期研修後、緩和ケアに魅了され緩和ケア・腫瘍内科医に転向。川崎市立井田病院、栃木県立がんセンター腫瘍内科を経て、2012年から現職。一般社団法人プラスケアを立ち上げ「暮らしの保健室」の実践や、社会的処方の実践論を研究する「社会的処方研究所」の開始など、病気になっても安心して暮らせるコミュニティを作るために活動している。

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