「地域密着型」「高度専門型」と、カタにはめる意味は?

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現在医薬品医療機器等法の改正が準備されています。

 

 

 

2018年度で法改正に向けた検討会が開催されたわけですが、審議しなければいけない事項が山積みになっていた状況下において、何故か医薬分業の是非論のようなものが一部の委員の方の持論として展開され、肝心な法改正の議論がほとんどなされなかったという経緯があります。

 

それは横に置きましても「薬局の在り方」についても厳しい意見が交わされたのは覚えています。薬剤師会の代表委員は、「すべての薬局はかかりつけを目指す」というメッセージを残しましたが、薬局・薬剤師、ともに建付け上は同じ仕事をしているものの、現実としてはそこに力量差が存在することを認めざるをえない状況になってしまいました。

 

その中で提案として厚労省から出されたものが、タイトルのような「地域密着型薬局」「高度専門型薬局」を想定するというものでした。私としては、その類型がきちんとワークして、調剤薬局それぞれの機能を評価して当てはめられるとは想像できないでいます。というのは、かつて自分が行ってきた仕事も、完全に分離できないからなのです。

 

薬剤師としての筆者のいままでの振り返り(3類型)

  • がんや生活習慣病の専門性をもって薬剤師として関わってきた部分(15%)
  • リレーフォーライフ実行委員など地域のメンバーとしてそれなりに患者視点で支援に関わってきた部分(25%)
  • その他、薬を指示通りほぼ一方的説明をして渡していた部分(60%)

 

 

その意味では、調剤薬局は機能や立地という条件に加え、そこに勤務する薬剤師の「エモーション」が患者さんに伝わっているかどうか?というのも評価ポイントなのではないか、というのが私の持論です。若い薬学生を指導する薬剤師も、薬局という箱ではなく「人」に学生を紐づけて指導に当たってもらいたいと申し上げているのも、それが理由です。

 

薬局の方にいろいろな「型」をはめることは、患者さんをはじめとした外の人にとってわかりやすくなる可能性があるので悪いとは言いませんが、じゃあ中の人に対してはどうなのか、ということです。

 

しっかり未来を意識して進んでいくために、避けては通れない事象だと受け止めてみたいと考えています。


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ふくろうメディカル代表・株式会社実務薬学総合研究所 薬剤師
東京理科大学薬学部 臨床准教授
1968年福島県郡山市生まれ。1990年東京理科大学薬学部に入学、大学院修了(薬学研究科修士)。武田薬品工業でMRとして勤務。その後薬剤師(薬局・大学病院・診療所)人材会社を経て現職。
※ふくろうメディカル:個人事業で医療関連の著作・研修資料作成などを行なっています。

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