佐々木淳 スペシャル

【加賀徇行記②】CCRCの「リノベーション」

2018年4月27日

シェア金沢。

温泉や飲食店、介護福祉、地域の交流スペースを中核とした拠点施設と、その周囲の住宅やサービス施設群からなるコミュニティ。
日本版CCRCとして注目を集めているが、ここのコンセプトは本来のCCRCとは少し違う。

ここのキーワードも輪島と同じく「ごちゃまぜ」。拠点施設にはコミュニティ内外の様々な人が出入りし、住宅は障害者グループホームからアーティストインレジデンスまで様々な形態・入居者が。サービス施設も入居者によって運営される商店」クリーニング店などから自然学校、料理教室、ドッグラン、アルパカ牧場まで、地域の多世代交流が自然に生まれるように工夫されている。

輪島Kabuletと同じく、フォーマルなサービスも一部提供しつつ、シェア金沢という街の機能(コミュニティ)の存在、そしてそこで生まれる人の交流自体が自然な社会福祉になっている。

これこそが「日本版」のCCRC。日本のコミュニティケアの1つの在り方と感じた。

抱える課題はどこも基本的には同じ。
だけど、誰にでもできる仕事ではない。

地域のニーズ、地域住民の「本当の」ニーズとは? 行政や事業者には、それを言語化する力が求められている気がする。

 

西圓寺。

廃寺が温泉やカフェを備えた地域の交流拠点として生まれ変わっている。そして隣地には、やはり民家のリノベーションにより、フィットネスクラブ、リラクゼーション、そして本格コーヒーが楽しめるカフェもオープンしていた。

コミュニティ拠点としてのお寺の機能を考えた。
温泉を出て、カフェでオレンジジュースを美味しそうに飲んでいる高齢の女性とお話しをさせていただいた。

彼女はかつて西圓寺の門徒だったという。
しかし門徒は次第に減少し、廃寺になったころにはほんの少ししか残っていなかった。
お寺がリノベーションされたとき、少し寂しさもあったと言うが、いまは毎日のように西圓寺に通い、温泉に入り、時に食事をして帰る。本当のお寺だけだったときよりも、身近で地域住民に愛される場所になっているのかもしれない。

お寺だけじゃない。病院、薬局、学校、公園など、街のパーツの役割を再定義してみたらどうたろう。面白いことになるかもしれない。


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