佐々木淳

「カイゼン」と医療

2020年1月20日

トヨタ式「カイゼン」は医療の現場でどのように機能しうるのか?
敏腕経営者の先輩方とともに、トヨタ記念病院にその取り組みの実際を見せていただきました。

患者呼び出しにかかる外来看護師の業務時間ロスを90%削減、セル型看護の導入で看護外業務の削減による十分な看護時間の確保とともに入院患者の安心感の向上と残業ゼロを達成、手術準備室における機材の使用頻度に応じた格納と作業動線の見直しによる準備作業の大幅な効率化で、ダヴィンチの準備作業だけでも月間900分の削減…

作業内容と所要時間を丁寧に積み上げ整理し、現場の実情を把握した上で、業務プロセス改善のプロが専門職の気づいていない課題を明らかにし、専門職とともに、お互いにリスペクトし合いながら、小さな工夫を積み上げていく。そして、専門職が本来の業務に専念できる環境を作っていく。

悠翔会は在宅医療専門ですが、クリニックのサポート業務やバックオフィスの運営、システム開発などにたくさんのカイゼンのヒントをいただいた。

それ以上に感銘を受けたのはトヨタそのものの理念、トヨタウェイ。それは暗黙知の明文化、形式知化。世界30万人のトヨタウェイの「共通言語」として二本柱(知恵と改善、人間性尊重)、5つの価値観にまとめられている。カイゼンはその中の一つに過ぎない。
そして、カイゼンとは単なる業務効率化ではなく、その根底に「人」を大切にし、「人」の可能性を信じる基本価値が共有されていることを知った。

「従業員は一生のうちの大切な時間を会社に提供してくれるわけだから、有効に使わなければ「命を無駄づかい」することになる。」

「『問題ない』と言っているものが最大の問題だ。」

耳が痛いトヨタ創業期の経営者の言葉を胸に刻んで東京に戻ります。


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