佐々木淳

【緊急アピール】喫煙は自分も他人も傷つける

2018年6月22日

 

 

日本の喫煙関連の死亡は年間13万人。日本人の10人に1人がタバコで死んでいることになる。そして、そのうちなんと15,000人が喫煙者の巻き添え(受動喫煙)で亡くなっている。これは交通事故死の実に約4倍の人数だ。

いまさらだがタバコはさまざまな病気の原因になる。
男性の場合、肺がんのリスクは4.8倍、喉頭がんのリスクは5.5倍。脳梗塞や心筋梗塞のリスクも高くなる。
特に未成年の喫煙開始の危険度が高く、男性で8年、女性で10年も寿命が短くなることが知られている。

これを国が看過する理由が理解できない。

幸い、僕の家族は誰もタバコを吸わなかったので、僕は清浄な空気の中で呼吸することができた。親がタバコを吸う家庭に生まれた子は、その時点で大きな健康リスクを負わされていることになる。自分で選択したわけでもないのに。
本当にかわいそうだと思う。

日本は高校生が小遣いで気軽に買える値段でタバコが売っている。ファミレスでもタバコが吸えるし、学校や病院にも喫煙所がある。人前でタバコを吸うことが当然の権利だと主張する国会議員もいれば、受動喫煙対策を検討する厚生労働委員会に参考人として出席した肺がん患者を公然と罵倒する国会議員もいるという。

日本国民は、誰もが健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有しているはずだ。それを守るのが国の仕事ではないのか。
交通事故死の4倍ものリスクにさらされる状況が健康といえるのか。安全な空気を吸いたいというのは贅沢な願いなのか。

喫煙は明らかに自傷行為だ。
タバコが大好きな友人たちには申し訳ないが、タバコは文化だ、個人の自由だというのなら、他人に一切の迷惑をかけない前提で自己責任で吸えばいい。もちろん自己責任というからには、喫煙関連疾患の診断や治療に健康保険を使おうなどという甘い考えは捨てるべきだと思う。

喫煙をやめたいのにやめられない人は、自らがニコチン依存症という病気であることを認識し、しっかりと治療をすべきだ。その治療費の給付分は健康保険ではなくタバコ会社が負担すればいい。

そして、新たな喫煙者を生まないためにも、欧米並みにたばこ税を強化して、少なくとも未成年が買えない値段にするべきと思うし、職場や家庭内で逃げ場のない人たちを救済する対策も考えてほしい。

医師として、そして非喫煙者として、タバコの煙への曝露を望まない人が日常的な生活空間において、安全を保証される社会環境を切に望む。


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