新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の説明補助資料を作ってみました

佐々木淳
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新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の説明補助資料を作ってみました。主に患者さんやご家族、ケアに関わる方々への説明補助という前提で作ってあります。

高齢者施設に関わる在宅医療者の主たるミッションは大きく4つあると思います。

①高齢者施設をCOVID-19のクラスターにしないこと。
高齢者施設を「安全地帯」として維持するために、最適な情報ケアの提供を通じて、施設運営者と連携しながら入居者を感染から守ること。

②もし感染者が発生した場合には、施設内での隔離ケアがきちんとできるよう支援できること。
患者の状態をきちんと観察し、その時々の状況に応じた最適な医療の提供ができること。

③もし感染者が重症化してしまった場合には、治療方針の選択について、臨床倫理的判断をしっかり行うこと。
他の疾患と同様、あらかじめACPを通じて本人が納得できる選択についてみんなで考えておくこと。

④もし重症化した感染者が積極的治療を選択しない場合には、肺炎に伴う呼吸困難感など、苦痛の緩和がきちんとできること。

実際のところ、要介護高齢者が重症化しても、治療薬がない現状においては、人工呼吸管理、場合によっては人工心肺を回しながら、本人の回復を待つ以外の治療法がありません。もともと脆弱な高齢者が、このような状況から立ち上がれる可能性は非常に低く、その侵襲性の高さを考えると、治療をしないという決断が十分に倫理的に妥当であると考えられるケースは少なくないと思われます。

COVID-19だから何が何でも病院へ、と思考停止に陥るのではなく、他の疾患と同様、何がその人にとって最適な選択なのかを考えるというプロセスを大切にしたいと思います。

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医療法人社団 悠翔会 理事長・診療部長
1998年筑波大学卒業後、三井記念病院に勤務。2003年東京大学大学院医学系研究科博士課程入学。東京大学医学部附属病院消化器内科、医療法人社団 哲仁会 井口病院 副院長、金町中央透析センター長等を経て、2006年MRCビルクリニックを設立。2008年東京大学大学院医学系研究科博士課程を中退、医療法人社団 悠翔会 理事長に就任し、24時間対応の在宅総合診療を展開している。

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