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中国のマスク製造業、粗製乱造で壊滅的状態 中国紙報じる

2020年6月17日

コロナ禍で需要が急増し、日本でも一時期深刻な不足が見られたマスク。最近は逆にだぶつきが見られ市場価格も暴落しているが、中国でもマスク製造会社が操業停止に追い込まれ、マスク用原料の不織布の価格が暴落していると、中国紙『新京報』などが報じている。

操業停止・価格暴落の原因は・・・

価格が暴落しているのは、マスク用原料の不織布「メルトブローン」。一時は1トン45万元(約765万円)まで高騰したが、最近は2000元(約3万4000円)と225分の1になっているという。

しかしその原因をたどると、自業自得ともいえる事態が浮かび上がる。中国企業が製造したマスクは、コロナ禍の当初は世界中から引き合いが殺到し各国に輸出されたが、輸出先で次々と「品質の悪さ」を指摘され返品、果ては輸出禁止措置までされる例も出てきているからだ。

中国製マスクが国際的な医療基準を満たしていないことを最初に明らかにしたのはオランダ。オランダ保健省は3月28日、中国から届いた130万枚のマスクについて、フィルターに欠陥がある「粗悪品」と断定し、中国に送り返した。

これをきっかけに、他の国々も次々と中国製マスクは不良品だとして、市場に出回らないように処分するなどし始めた。オーストラリア政府は4月初旬、約80万枚を税関で押収。フィンランド政府は4月8日、中国企業製造の200万枚のマスクを「すべて不良品」と認定。EUは「濾過率が不足しており、感染のリスクが高まる可能性もある」として使用しないよう警告。カナダ政府も4月下旬、100万枚を送り返した。最後にしてもっとも影響が大きかったのは米食品医薬品局(FDA)の決定で、5月7日、中国企業60社以上に対し米国市場に向け高性能マスク「N95」を輸出する許可を取り消したのだ。

当初は「マスク外交」とばかり、中国政府も製造・輸出を奨励していたが、各国の対応に完全にメンツを潰され激怒。各企業に厳しい指導を行い、操業停止に追い込んでしまった。つまりこれらの影響を受け、流通先のなくなったメルトブローンの価格が暴落したというのが、今回の事態の真相だ。

操業停止に追い込まれたマスク製造会社は、さらに泣きっ面に蜂の状況にさらされている。マスク生産のための製造機械は、一時は通常価格の12.5倍の15万元と跳ね上がったが、マスクの製造がストップすると値が付かない状態となり、業者は鉄くず同然の価格で処分せざるを得なくなったという。いまやマスク製造会社の大半は大赤字を抱えて、操業停止になっているだけではなくほとんどが倒産状態となっている。


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